障がい者施設、精米販売 宜野湾・蒼生学園「心込めて」 老人会が販路拡大協力


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
お米の購入を呼び掛ける長田かりゆし会の宜野座晃会長(左)、蒼生学園利用者の小渡猛さん(中央)、川平兼次園長=2日、宜野湾市の蒼生学園

 【宜野湾】障がい者の就労支援に取り組む宜野湾市長田の「蒼生学園」が昨年12月から、お米の精米販売を始めた。施設が開所した1992年から支援してきた地元の老人会「長田かりゆし会」が、販路拡大に協力している。

 蒼生学園は木工、リサイクル、清掃作業などに取り組んできたが、新たな作業として昨年10月に精米機を購入。茨城県産こしひかりを仕入れ、利用者が精米と袋詰めを担当している。5キロ2500円、3キロ1500円で販売している。

 長田かりゆし会の宜野座晃会長らがチラシを配り、声を掛け合って営業に奔走した。現在は市内外の個人や企業から注文が入るようになったという。
 「福祉の心を胸に、米を担いで街を回っている」と話す宜野座会長。「蒼生学園の米だと伝えると『ぜひ購入したい』と言ってくれる人も多い。『おいしい』と評判だ」と語る。

 蒼生学園の川平兼次園長は「販路拡大にまで手が回らない中、かりゆし会の協力で助かっている」と感謝する。「大量に仕入れられない分、スーパーほど安くはできないが、利用者が心を込めて精米している。お中元などに利用してほしい」と呼び掛けた。
 注文を受け、1個から自宅や職場に配達する。問い合わせは蒼生学園(電話)098(893)4137。