「感染爆発」の沖縄、実効再生算数は2.43 夏休みで行動が活発に?学生の感染15%


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 沖縄県の疫学統計・解析委員会は4日までに、先週(7月26日~8月1日)の新型コロナウイルス新規陽性者は2461人で、1人の感染者が平均何人にうつすかを示す実効再生産数は2.43と推計した。前週の2.33を上回り、感染拡大が続いているため、今週(2~8日)の新規感染者は「4500~6000人になる」と推定した。感染拡大の要因とされる変異ウイルス、デルタ株の陽性率は56.6%で、特に中部では72%と置き換わりが進んでいる。

 年代別では20代が688人(28%)と最多で、先週と比べ3.14倍に増えているほか、男性の感染が突出して多いという。30代は468人(19%)だった。

 児童生徒や学生は324人(15%)で、内訳は保育.幼稚園児が26人、小学生143人、中学生79人、高校生49、大学生が27人で、夏休みに入り行動が活発になっていることが考えられるという。

 65歳以上の高齢者は172人(7%)だが、その内75人は同一の医療機関での患者であるため、高齢者の市中感染の可能性は低いという。

 医療圏別の感染者は中部だけでなく、宮古、八重山も増加しており、実効再生算数は宮古が2.16、八重山は4.20となっている。市町村別では都市部が目立つ一方、八重瀬町や嘉手納町、石垣市が急速に増加しているという。

 新規陽性者を覚知するPCR検査は、県内で1日最大1万件程度が可能だが、すでに軽症者の検査が数日待ちになっているという。流行の実態が捉えられなくなっており、今週中は県が発表する人数以上になっていると考えられるとした。

 入院患者数は今週までに800~900人になる恐れがあり、来週以降は、中等症以上の患者に対応する病床確保が難しくなる可能性があるという。

 同委員会は、医療体制のひっ迫を回避するためにも、人との接触や会食を控えることや、ワクチン接種に協力することを呼び掛けた。


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