沖縄コロナ「爆発的感染」のステージ4 国指標は全て最悪 医療崩壊の危機迫る


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 都道府県の感染状況を判断するため国が示した五つの指標うち、沖縄は全てでステージ4(爆発的感染拡大)となっている。内閣官房が2日時点でまとめた資料によると、沖縄と同様に緊急事態宣言が出ている東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府の6都道県のうち、指標の全てがステージ4だったのは東京と沖縄。指標は感染の広がりだけでなく、医療状況も含まれており、医療崩壊の危機が差し迫っていることも示している。

 県の七つの指標とは異なり、国の指標は(1)医療のひっ迫具合(2)療養者数(3)PCR陽性率(最近1週間)(4)新規陽性者数(5)感染経路不明割合―の五つ。そのうち医療ひっ迫具合は「確保病床使用率」「入院率」「確保病床使用率(重症者用病床)」の三つの数値で判断する。ステージ4は感染状況が最も悪いレベルで、国の新型コロナウイルス感染症分科会は「深刻な医療提供体制の機能不全を避けるための対応が必要な段階」としている。

 沖縄は病床使用率75%、重症病床使用率97%と、医療ひっ迫具合を知る二つの数値が緊急事態宣言地域の中で最悪の数値となっており、医療の状況悪化が際立つ。2日時点で沖縄の療養者数(人口10万人当たり)は195、新規陽性者数(最近1週間、人口10万人当たり)は171と、共に緊急事態宣言地域で最悪の数値だった。3、4日も県内の療養者、新規陽性者は過去最多を更新しており、さらに悪化する見込みだ。

 感染拡大に伴い医療のひっ迫度合いが増していることから、県は4日までに重点医療機関を23病院から25病院に増設。病床数を拡大したり、入院待機ステーションを開設したりして入院病床の確保に努めている。

 4日に会見した玉城デニー知事は「このままの勢いで感染が拡大すれば、県内の医療提供体制に深刻な影響を与えることが考えらる」と、医療崩壊への危機感をにじませた。


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