【宜野湾】宜野湾市の沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落・炎上した事故から17年となった13日、同大2年の石川舞さん(20)と4年の比嘉夏香さん(21)が意見発表した動画が大学ホームページ(HP)で配信された。2人は基地問題に向き合い、事故を知らない次世代に記憶を継承していく重要性を訴えた。
北谷町出身の石川さんは当時3歳。小学校で平和学習として事故を学んだが、当初は「現実味はなかった」という。しかし中学、高校生のころ、事故を目撃した先生や大学近くの保育園にいた友人から話を聞き、事故を意識するようになった。大学図書館で資料などを見て「恐怖を覚えた」という。次世代のため資料をデジタル化することを提案し、「まずは基地問題について知るきっかけが必要だ」と強調した。
大学に近い市我如古出身の比嘉さんは当時4歳。大学周辺を散歩していた姉と父が事故を目撃し、混乱した様子で帰宅したという。平和について関心を持った比嘉さんは、事故時に焼け残ったアカギを見て「事故を語り継ぎたい」と思い入学した。過重な沖縄の基地負担について「基地面積も大きいが、平和を愛する力はもっと大きいはずだ」と訴え、次世代に語り継ぐ決意も込めた。
2人や学長の意見発表は大学HPで、19日午後5時まで視聴できる。