「この沖縄本がスゴい!」に新城和博さん著書 復帰後の世相と思い出つづる「想像を膨らませて」


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受賞した新城和博さんと著書の「ぼくの沖縄〈復帰後〉史プラス」=16日、那覇市牧志のジュンク堂書店

 第3回「ゲキ推しの1冊!この沖縄本がスゴい!」(同実行委員会主催)の受賞作に新城和博さんの「ぼくの沖縄〈復帰後〉史プラス」(出版社・ボーダーインク)が選ばれた。

 同賞は県内の書店や取次所、出版社が協力して実行委員会(大城洋太朗委員長)をつくり、県内出版社発行のお薦め本を1冊選ぶ企画。今回は来年復帰50年を迎えるタイミングと、県内出版界をけん引するボーダーインク社の功績などを踏まえ受賞が決まった。

 51書店が参加、受賞本は9月30日まで最も目立つ場所に配置される。実行委員会と新城さんが出席し16日、那覇市内のジュンク堂書店で受賞作の発表があった。

 新城さんは1963年那覇市生まれで、小学生の頃、本土復帰を迎えた。本ではドルから円への通貨交換の記憶に始まり、「ナナサンマル(7・30)」「西銘順治『沖縄の心』発言」「安室奈美恵、大ブレーク」など、沖縄の歴史と自身の経験などを重ね振り返っている。2014年に初版を出版、18年に増補改訂し、さらに今回の受賞に合わせ追記改訂した。

 会見で新城さんは「記憶を掘り返す作業は面白かった。来年の復帰50年では多くの人が沖縄を語ると思う。いろいろな物語があり、想像を膨らませて本を読んでいただけたらと思う」と話した。