ウミガメ103匹ふ化 恩納村で山内さんら見守る


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
ふ化したカメの水槽を前に立札を手に山内輝信さん(右)と古波蔵英雄さん=8月18日、恩納村仲泊のモトシマ海岸

 【恩納】恩納村仲泊の南端のビーチ、モトシマ海岸で18日、立札の下の囲いで保護されていたウミガメの卵がふ化した。6月24日に発見された卵で60日後の8月22日がふ化予定日とされていたが4日ほど早いふ化だった。

 県からの許可を受けウミガメ保護のため、ふ化後はすぐ海に放流することになっている。この日ふ化したのは103匹。試しに6匹をふ化した場所から海に向かって作った幅20センチほどの浅い溝に放すと一生懸命歩いて海辺に到着、沖に向かって泳いでいった。

 20年以上前からこの浜でウミガメの卵からふ化・放流まで見守ってきた山内輝信さん(84)は「外敵からふ化したウミガメを守るため夕方になってから放流した方がいい」という。

 友人の古波蔵英雄さん(84)とともに毎朝1キロほどの浜を散歩しながら除草やごみ拾いをして、4月の産卵に備えると同時に地元の浜の美化に努めてきた。山内さんは「無事に育ってまた仲泊の浜で卵を産みに戻って来てほしい」と笑顔で話した。
 (小山猛三郎通信員)