陸上五輪代表・寺田明日香選手が沖縄の小中学生にエール「楽しみ見つける工夫を」


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
オンラインで沖縄の小中高生とつながり、一人一人の質問に答える東京五輪女子100メートル障害代表の寺田明日香選手=26日

 陸上女子100メートル障害の日本記録保持者で東京五輪代表の寺田明日香選手(31)が26日、沖縄の小中高生とオンラインで交流した。これまでの経験や実践的な技術を伝え「つらい練習もあるが自分なりの楽しみを見つける工夫をしてほしい。調子が悪い時はがむしゃらに走らなくてもいい。その時は好きな練習に取り組んで」とエールを送った。一人一人の質問にも丁寧に答えた。石垣島アスリートクラブの新谷敦史代表理事が企画。県内の他の陸上クラブや関係者に広く参加を呼び掛け、ビデオ会議システム「ズーム」で約120人が参加した。

 寺田選手は20歳から23歳にかけて生理不順や拒食、過食症で不調を来たし陸上が嫌いになったこと、大学進学、結婚や出産を経て7人制ラグビーに転向したことなどを説明。6年間のブランクを経て陸上に復帰し、さまざまな経験を通して「人に頼ることや弱みを見せるのが嫌だった自分から、頼って意見をもらった方がいいと考えるようになった」と競技への向き合い方が変わっていった経緯を語った。

 ハードル練習にも助言し、課せられたメニューがどこを鍛え、どういう意図でつくられているのかを常に考えてほしいと伝えた。

 石垣島アスリートクラブの西海凪彩(なぎさ)さんはお礼の言葉として「過去の話や大切にしていることなどを教えてくれた。コロナで練習できない環境が続いているが頑張っていきたい」と話した。

 新谷代表理事は「寺田選手は子どもの目線で話してくれ、質問にも丁寧に答えてくれた」と感謝した。