医療的ケアが必要な子どもや家族を支援する小児在宅地域連携ハブ拠点「Kukuru+(くくるプラス)」。那覇市真地にある施設内の診療所で22日、重症心身障がい児者や障がいのある子どもらに新型コロナウイルスのワクチン接種が行われた。15日から接種を始めている。
中には、障がいのある子どもが集団接種会場で暴れてしまい接種ができなかった親らからの相談もあった。
Kukuru+は、一般社団法人Kukuru(くくる)が運営する。Kukuruは医療的ケアが必要な子どもの医療型短期入所や訪問看護などにも対応している。民間の補助金を活用し、感染防止対策に必要な施設内の仕切りなど設備を整えた。職員のマンパワーが必要になり人件費は増加した。
第5波では県内の感染者が急増した。この間、同居家族が感染し、人工呼吸器を付ける子どもが濃厚接触者になる事例もあった。医療的ケア児はたんの吸引が必要となるなど、24時間体制で介護する家庭もある。
鈴木恵代表理事(53)は「家族や子どもが感染した場合の入院先や対応方法などを、行政や関係機関でいち早くシミュレーションしておく必要がある。具体的な策があることでコロナ以外の災害時にも対応でき、家族の安心にもつながる」と強く訴えた。