【東京】立憲民主党の枝野幸男代表は13日、衆院選の公約と位置付ける「政権政策2021」の発表会見で、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について「中止」を打ち出した。一方で、移設の将来的な方向性について「(米側と)交渉を進めるということにとどめておかないと交渉にならない」として明言を避けた。
立民は衆院選に向けた公約として7つの重点政策を掲げた。このうち「平和を守るための現実的外交」と銘打った外交防衛政策で、「辺野古新基地建設の中止」「日米地位協定の改定」を打ち出した。
ただ、新基地建設中止後の対応については「沖縄における基地のあり方を見直すための交渉を開始する」と説明。記者団から「交渉の結果として辺野古移転の再開もありうるか」と問われ、枝野氏は「再開しなくていいような粘り強い交渉を開始する」とした。
立民の母体の旧民主党政権で掲げた、普天間飛行場の県外移設の検討が頓挫した経緯を踏まえ、「10年前のアプローチがなぜうまくいかなったのか。それは期限を切ったり結論ありきをこちらから示したりしたからだ」と説明し、交渉後の対応を明らかにしなかった。
県連の意向を尊重するとしていた米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添移設の是非については「後ほど回答する」とした。