沖縄3区で屋良、島尻氏競る 1・2区は「オール沖縄」に勢い 4区は西銘氏わずかに先行、金城氏猛追 衆院選共同通信情勢調査


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 共同通信が19、20の2日間に実施した情勢調査に琉球新報の取材を加味して、衆院選沖縄4選挙区の序盤情勢を探ったところ、沖縄3区で立民前職の屋良朝博氏(59)と自民新人の島尻安伊子氏(56)が競っている。1、2区は名護市辺野古の新基地建設に反対する「オール沖縄」の候補に勢いがある。4区は自民前職の西銘恒三郎氏(67)がわずかに先行し、立民新人の金城徹氏(68)が猛追する。ただ、各区ともに有権者の2割程度は投票先を決めておらず、当落の行方は予断を許さない状況だ。 

 選挙区によって違いがあるが、無党派層の3~5割は投票先を「まだ決めていない」と回答しており、浮動票の動向が勝敗の鍵を握りそうだ。31日の投開票に向けて、各候補ともに若者などの取り込みに注力しており、中盤以降に情勢が大きく変化する可能性もある。

 沖縄1区は共産前職の赤嶺政賢氏(73)がやや先行し、自民前職の国場幸之助氏(48)が追う展開。無所属前職の下地幹郎氏(60)は正式な出馬表明が公示直前となったこともあり、出遅れている。赤嶺氏は共産や立民、社民などの支持層を固めた。国場氏は自民、公明から高い支持を得た。下地氏は自民の一部、維新、国民支持層の約4割を固めた。

 2区は社民新人の新垣邦男氏(65)がリードし、自民前職の宮崎政久氏(56)が追っている。維新新人の山川泰博氏(51)は支持に広がりを欠く。NHK党新人の中村幸也氏(41)は独自の戦い。新垣氏は立民、社民、共産などの支持層を固め、無党派にも浸透している。宮崎氏は自民、公明の支持層7割弱を固めた。

 3区は終盤にかけて、屋良氏と島尻氏が激しい選挙戦を展開する見込み。屋良氏は立民、共産、社民の支持層を固め、無党派にも浸透。島尻氏は自民、公明の支持層を固めた。4区は西銘氏が自公のそれぞれ8割の支持層を固める一方、金城氏は立民支持層のほか、無党派層へ広がりがある。

 

【詳しく読む】

1区:赤嶺氏、支持層固める 国場氏若者浸透、下地氏やや出遅れ

2区:新垣氏、無党派に浸透 宮崎氏、支持年代広く

3区:補選から差縮まる オール沖縄と自公対決鮮明

4区:西銘氏、手堅く伸ばす 金城氏、支持拡大に力