沖縄選挙区はオール沖縄2勝、自公2勝 比例は自公の3人 衆院選


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 第49回衆院選は10月31日に投開票され、沖縄の4選挙区は、沖縄2区で社民新人で前北中城村長の新垣邦男氏(65)、3区で自民新人で元沖縄担当相の島尻安伊子氏(56)が初当選を果たした。1区は共産前職の赤嶺政賢氏(73)が8選、4区は自民前職で沖縄担当相の西銘恒三郎氏(67)が6選を決めた。衆院選は、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設計画の中止を掲げる「オール沖縄」と、容認姿勢の自民公認候補が県内全4選挙区で議席を争う構図となり、オール沖縄の2勝、自民の2勝となった。

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 一方で、オール沖縄勢力は改選前から1議席減らすこととなり、玉城デニー知事にとって厳しい結果となった。選挙結果は来年1月の名護市長選や、来秋の県知事選に向かう県内政局にも大きく影響する。

 比例代表九州ブロックに公明党単独3位で登載された金城泰邦氏(52)も当選が確実となった。

 小選挙区で敗れた自民前職の国場幸之助氏(48)、自民前職の宮崎政久氏(56)も比例での復活当選が確実となった。

 1区の赤嶺氏は、前回に続いて国場氏、無所属前職の下地幹郎氏(60)との三つどもえの争いを制した。保守勢力の一本化の調整がつかなかったことに加え、共産、立民、社民、社大などオール沖縄を構成する政党間の協力体制で選挙戦を優位に展開した。

 2区はオール沖縄が支援する新垣氏と、自民の宮崎氏による事実上の一騎打ちとなった。新垣氏が町村部を中心に支持を集め、2003年以来続く社民の国政議席を守った。前職の照屋寛徳氏の後継であることを前面に打ち出し、知名度不足を挽回した。

 19年補選と同じ顔ぶれとなった3区は、自公のセット戦術を展開し、盤石な組織体制を敷いた島尻氏が、立民前職の屋良朝博氏(59)に雪辱を果たした。元沖縄担当相としての実績を強調し、子どもの貧困対策や沖縄振興の政策を訴え、有権者の共感を得た。

 4区は西銘氏が、立民新人で元那覇市議会議長の金城徹氏(68)との一騎打ちを制した。岸田文雄政権で沖縄担当相として初入閣したのを追い風に、前回に続き小選挙区で当選となった。

 県内選挙区の投票率は54・90%で、2017年の前回衆院選を1・48ポイント下回った。


 

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