松野官房長官「辺野古移設が唯一」変えず 沖縄知事と初会談


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玉城デニー知事から要望書を受け取る松野博一官房長官=6日、県庁

 玉城デニー知事は6日、那覇市の県庁で、沖縄基地負担軽減担当大臣を兼ねる松野博一官房長官と初めて会談した。玉城知事は辺野古新基地建設について「直ちに中止し、協議の場を設けてほしい」と改めて断念を求めた。松野氏は「抑止力と危険性除去で辺野古移設が唯一の解決策だ。米国政府と連携して、一日も早い全面返還と基地負担軽減に取り組む」と政府見解を繰り返した。

 面談で玉城知事は県内各地に漂着している小笠原諸島の海底火山由来とみられる軽石について、災害復旧に向けた財政支援を求める要請書や、沖縄振興開発金融公庫の維持など14項目の要請書を手渡した。

 松野氏は5日、就任後初めて来県した。6日は宜野湾市内で周辺住民との車座対話を実施したほか、松川正則同市長とも懇談した。渡具知武豊名護市長や米軍キャンプ・シュワブに隣接する同市辺野古周辺の久辺3区長とも面談した。宜野湾市の西普天間住宅地区跡地や2019年に焼失した那覇市の首里城復旧状況も視察した。

 渡具知名護市長は那覇市内での松野氏との会談で「(米軍キャンプ・シュワブが)市民の生活環境に影響を与えている。負担軽減に引きつづき政府の尽力をお願いしたい」と述べた。松野氏は「生活環境の保全、生活の質の向上など、地域の振興にできる限り配慮していく」と応じた。


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