成田空港で陽性、そのまま那覇へ コロナの米軍関係者 隔離されず


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 沖縄県は15日、成田空港の検疫で新型コロナウイルス感染が判明した米軍関係者が、隔離されずに民間航空機で来県していた事例があったと発表した。県は米軍関係者に対する水際対策の徹底を求め、外務省や厚生労働省に要請書を出した。

 県によると、米軍関係者はキャンプ・フォスター所属の20代男性。10月30日に米国から成田空港に到着し、検疫のPCR検査で陽性が判明した。男性が申告書に「横田基地所属」と書いていたため、検疫は米軍車両が迎えに来て同基地内で隔離すると思い込んだが、男性は翌31日に民間航空機で沖縄に移動した。国内便のため那覇空港での検査はなく、基地内で改めて陽性が分かった。11月1日に米軍から県に連絡があった。

 県は航空機内で男性の近くに座っていた27人に連絡し、連絡が取れた20人の健康状態を確認した。感染拡大は確認されていない。27人は県外19人、県内1人、不明7人。

 県は「感染対策の取り組みや水際対策の意義を大きく損ねるものであり、大変遺憾だ」として米軍関係者に対する水際対策徹底などを求め、外務、厚労の両省に10日付で要請書を出した。



 

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