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国際物流機能 国道331号周辺の発展に注目<けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 2009年10月、沖縄県が進めてきた那覇空港の国際物流ハブ化が始まり、貨物取扱量が大きく増加しました。20年3月には那覇空港の第2滑走路が整備され航空機の発着回数も増加しました。しかし、16年の41・7万トンをピークに貨物取扱量は徐々に減少傾向にあり、特に国際貨物に関しては、減便等の影響により同じく16年の19・7万トンから19年には10・0万トンと大幅に減少しています。

 これまでは主に貨物専用機での輸送を行っていましたが、今後はeコマース商品等の輸送需要に対応していくため、旅客便も利用し輸送拡大を目指す航空ネットワーク構想が計画されているようです。

 交通面においては、那覇空港自動車道小禄道路・豊見城東道路(豊見城・名嘉地ICから那覇空港)の工事が行われており26年の開通を目指しています。そしてその道路につなぐ国道331号(豊見城線、糸満線)が12年に開通し、糸満市潮崎方面から那覇市小禄方面のアクセスは格段に改善されました。

 現在、国道331号付近を中心とした近隣地域の豊見城市与根、豊崎や糸満市西崎において物流施設や施設建築計画が多数あり、著しい発展が感じられます。さらに、糸満市真栄里地域では、25年度より着工予定の糸満市物流団地等造成事業(仮称)による物流拠点としての整備が計画されています。

 今後、那覇空港を物流拠点とした国道331号(豊見城線・糸満線)周辺の物流関連事業の整備・発展が、沖縄県経済と国際物流に重要な役割を果たすことを期待しています。

 (沖縄銀行糸満支店支店長 金城英樹)