社会

白梅之塔周辺の修繕完了 多くの支援が形に 元学徒ら、沖縄戦の継承へ期待

新しくなった参道の完成を喜ぶ白梅同窓会の中山きく会長(左から2人目)、武村豊副会長(同3人目)、岸本瑞江さん(同4人目)、我喜屋敏子さん(左)=4日、糸満市真栄里の白梅之塔

 沖縄戦継承への思いと支援の輪が形に―。沖縄戦で犠牲になった県立第二高等女学校の学徒らを追悼する糸満市真栄里の白梅之塔周辺の修繕が終わり、4日、元学徒らにお披露目された。修繕費用は、元学徒らの活動を引き継ぐ「若梅会」(いのうえちず代表)がクラウドファンディングで募った。白梅同窓会の中山きく会長(93)は「同窓会活動は途絶えても白梅之塔の管理や慰霊祭、戦争体験を伝える活動は絶やしてはならない。心強い」と語り、次世代に継承への期待を込めた。

 沖縄戦では、県内21の旧制師範学校や中等学校から男子と女子学徒が日本軍に動員された。県立第二高等女学校からは56人が動員され、そのうち22人が亡くなった。白梅之塔は戦後、学友の追悼のため、二高女出身者でつくる白梅同窓会が建立。しかし近年、周辺の劣化が進み、訪れた元学徒が転倒してけがをする事態も起きていた。

 このため、慰霊祭や塔の管理、平和学習など白梅同窓会の活動を引き継ぐ「若梅会」がインターネットで資金を募るクラウドファンディングを実施。県内外から多くの支援が寄せられ、約2カ月半で目標額の188万円を超える294万9千円が集まった。

 4日、同窓生らは感動した様子で修繕された参道を歩いた。岸本瑞江さん(93)は「段差がなくなり、つかまる所もできた」と笑顔を見せた。我喜屋敏子さん(90)は「これで慰霊祭の度に(けが人が出ないか)心配しなくてすむ」と涙を拭った。武村豊さん(92)は「来るたび同級生を思い出す。若い世代が語り部を引き継いでくれて、戦争のない明るい世界をつくってくれると思う」と語った。(中村万里子、写真も)



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