IT活用で経営強化 DXをテーマに議論 那覇でフォーラム


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DXを活用した業務効率化ついて見解を述べるグルーヴノーツの佐々木久美子会長(左)とグッデイの柳瀬隆志社長=13日、那覇市の沖縄ハーバービューホテル

 九州経済連合会と県経済団体会議による第14回沖縄連携フォーラムが13日、那覇市の沖縄ハーバービューホテルで開かれた。企業の存続と競争力強化の課題であるDX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマに議論した。

 九州や山口県でホームセンターを展開する「グッデイ」(福岡市)の柳瀬隆志社長が講演し、IT技術の活用を本格化させた2015年以降、飛躍的な業務効率化が図れた経験を共有した。

 同社では顧客の消費動向などが分かる情報の蓄積があるものの、経営戦略に活用できていなかった。分析プラットフォームの「タブロー」を導入したところ、簡単な操作でデータが可視化、分析でき、経営戦略に反映できるようになった。

 社員のITリテラシー向上などを目的に人材育成も強化し、2000年以降は下降気味だった売り上げや利益が上昇傾向に転じた。柳瀬社長は「何より社員の課題解決に対する意識が変わったことが大きかった」と振り返った。

 DXとの向き合い方について講演したITベンチャー、グルーヴノーツ(福岡市)の佐々木久美子会長は、DXとはIT化を進めることではなく、テクノロジーを活用して業務プロセスや製品、事業・経営を変革するための手段だと説明した。その上で「データを活用して自社の役割を明確にし、豊かな社会構築に貢献することが重要だ」と述べた。
 (当銘千絵、写真も)