「スイーツかまぼこ」ただいま開発中!メレンゲ、チーズ、寒天の食感 糸満


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試作品を手に笑顔を見せる(左から)上原康志氏、高良正司氏、上原秀人氏、玉城理社長=17日、糸満市の西南門小カマボコ屋

 沖縄県経営者協会が主催する「かりゆし塾」の32期生が、糸満市の地域活性化を目的に、同市発祥の沖縄かまぼこを生かした「スイーツかまぼこ」の開発に挑戦している。グループリーダーを務める日本郵便沖縄支社の高良正司氏は「斬新な商品開発で話題を集めることが狙い。糸満市と沖縄かまぼこの魅力を広く発信したい」と意気込む。

 かりゆし塾は地域振興と次世代リーダーの育成を目的とした官民交流型の人材育成研修で、1990年から続いている。32期生6班のメンバー8人は、糸満市商工会などを訪ね、同市の特長や課題を調査。農業や商工業が盛んであるにもかかわらず特産物の認知度が低いことや、同市まで足を運ぶ観光客が少ないことなどの課題が見えてきた。

 同市で製造が盛んなかまぼこに着眼し、創業102年の西南門小カマボコ屋(玉城理社長)に協力を依頼。同社の全面協力の下、スイーツかまぼこづくりを始動した。

 スイーツの土台はかまぼこの原材料と同じ魚のすり身に、メレンゲやクリームチーズを混ぜ合わせ、寒天のような食感を目指す。その上に糸満市産の果物を使ったゼリーを乗せる計画だ。拓南本社に勤める上原康志氏は「試行錯誤を重ね、味や食感のバランスを調整している。皆に驚いてもらえるようなおいしい、楽しい商品にしたい」と声を弾ませた。

 玉城社長は、原材料の価格高騰で製造コストがかさむ中、新商品を起爆剤としてかまぼこの消費拡大につなげたい考えだ。「かまぼこはおじさんのイメージが強いが、若い人や観光客にも食べてほしい。良い商品ができれば店頭販売もしたい」と述べた。

 2022年1月20日のかりゆし塾の成果発表会で新商品をお披露目する。
 (当銘千絵、写真も)