沖縄オミクロン疑い計36人 コロナ拡大で年明け行動制限も(12月31日朝)


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オミクロン株(国立感染症研究所)

 県は30日、10歳未満から90代までの50人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。前週の木曜日の2倍。1日の感染者が50人を超えるのは9月30日以来、91日ぶり。オミクロン株感染の可能性がある人は21人増え、計36人となった。玉城デニー知事は30日、臨時の記者会見でオミクロン株の市中感染が始まっているとの認識を示した上で、このまま感染拡大が続けば、県の警戒レベルを引き上げる見通しを示した。「年明けには大きな流行となり、行動制限もお願いする可能性がある」と述べ、県民に年末年始の感染予防対策の徹底を改めて呼び掛けた。

 県の警戒レベルは現在はレベル1(流行注意期)にあるが、拡大が続けば、年明けにレベル2(感染流行期)やレベル3(感染まん延期)に引き上げる。レベル2から行動制限があり得るという。

 昨年は成人式後に感染爆発が起こり、100人以上の新成人関係者が感染。県は緊急事態宣言を発出した。玉城知事は30日の会見で、感染が急拡大している地域では成人式の延期の検討や、式典参加者への抗原検査の必要性を強調した。

 県民には、年末年始は同居家族のみで過ごすこと、長時間の滞在や大人数での会食を避けることなどを求めた。

 30日の新規感染者の市町村別は、中部保健所管内が最多で12人、うるま市9人、沖縄市8人、那覇市と北部保健所管内が各6人など。年代別は20代が最多で14人、40代7人、30代6人、60代と70代が各5人など。感染経路は家庭内が最多で16人、施設内5人、職場内と友人・知人が各2人。残り25人は調査中。

 オミクロン株の感染者は29日と変わらず20人。オミクロン株感染の可能性があり、ゲノム解析中の人は29日発表時点の15人から21人増え、計36人。感染者や可能性がある人の濃厚接触者は計122人となった。(中村万里子)