社会

津波犠牲女児の遺骨か 父「間違いない」 ガマフヤー具志堅さんが福島・大熊町で捜索

汐凪さんとみられる遺骨を手にする木村紀夫さん(右)と、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表=2日、福島県大熊町

 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表が2日、2011年の東京電力福島第1原発事故で現在も帰還困難区域に含まれる福島県大熊町で、東日本大震災の津波で犠牲となった木村汐凪(ゆうな)さん(当時7歳)のものとみられる右大腿骨を発見した。一緒に捜索した汐凪さんの父紀夫さん(56)は「汐凪で間違いないと思う。まさか見つかるとは思っていなかった」と振り返った。

 紀夫さんは2021年4月に、具志堅さんの遺骨収集に同行したことがきっかけで交流を深めた。汐凪さんの遺骨は一部しか見つかっていないため、一緒に捜索することとなった。

 今月1日に福島県入りした具志堅さんは汐凪さんの遺品などを収蔵する原子力災害考証館で、これまでに遺骨が見つかった場所などを確認した。2日に大熊町の現場を確認し、地形などから遺骨がありそうな場所を推察して捜索を進めた。

 草木が茂る中、表土5~10センチを削ると頭蓋骨の一部とみられる破片が出てきた。その周辺の捜索を続けると骨の一部が見つかった。具志堅さんは「今、お父さんが取り出すからね」と語り掛けた。紀夫さんがゆっくりと周囲の土を取り払うと、ほとんど欠けることなく残った大腿骨が現れた。大腿骨を手にし、紀夫さんから涙があふれた。具志堅さんは「体で一番大きな骨が出てくるとは思わなかった。奇跡ですね」と、一緒に涙を流した。

 その後、警察を呼び、状況などを説明。話し合いの結果、遺骨は紀夫さんが保管することとなった。

 今回は4日まで捜索を続ける。具志堅さんは「東北の震災犠牲者の方は家族の元に帰る権利がある。天災だけでなく、国策の犠牲者でもある。国や自治体は最後まで探す努力を怠ってはいけない」と強調した。
 (屋嘉部長将、写真も)



関連するニュース







  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス