沖縄県コロナ専門家会議、まん延防止要請に同意 緊急事態宣言発出求める声も 


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 沖縄県の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(座長・藤田次郎琉球大大学院教授)が5日に県庁で開かれ、新型コロナ特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置(重点措置)」の適用を国に要請することに同意する意見でまとまった。ただ、感染力の強い変異株「オミクロン株」の影響で6日にも、過去最多の809人を上回る恐れがあるとして、緊急事態宣言の発出を求める声も上がった。

 会議では感染者の急増で、若者世代だけでなく、高齢者施設でのクラスターなどが報告された。また、医療従事者の感染や濃厚接触者と認定されることで欠勤が相次ぎ、中部の病院2カ所ではすでに救急部門が停止されており、今後、コロナ病床が十分に使用できない事態が想定されるという。

 濃厚接触者の調査を担う那覇市保健所では、欠勤者が相次ぐことを想定した業務継続計画(BCP)を職員に指示したという。

 県によると、入院調整も目詰まりを起こし、医療従事者の欠勤で病床確保も時間を要していることから、ホテル療養を陽性者のみにし、濃厚接触者を自宅待機に移行する考えを示した。

 医療現場の負担を減らすため、デルタ株の対応と同様に全例入院ではなく重症度に応じて入院することを再確認したほか、オミクロン株に関して国が指針として示した、退院時などのPCR検査による陰性確認を省くことで一致した。

 糸数公医療技監は「オミクロン株の感染力の高さは(医療現場だけではなく)社会インフラへの影響も懸念される」として警戒を強めた。(嘉陽拓也)