沖縄の黒糖×福島の米粉=どら焼き誕生 両地域の高校生が共同開発


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八重山農林高と小野高(福島県)の生徒が開発したどら焼き

 【石垣】石垣市の八重山農林高校の生徒会メンバーが13日、小野高校(福島県小野町)の生徒とどら焼きの完成報告会を開いた。八重山農林高は黒糖を、小野高は米粉をそれぞれ校内で作っており、両校が持ち寄った素材を生かした商品として共同開発した。15日に石垣市内で販売会を開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大のため中止となった。それでも生徒たちは、自慢の商品を開発できたことを喜んでいる。

 学校が所在する両市町の特産物を使った6次産業化新商品の開発などを目指して、両校は2016年から交流を続けている。これまで両校の生徒が互いに学校を行き来して交流を深めていたが、コロナ禍のため今回はオンラインで商品開発を進めた。黒糖と米粉は、いずれもどら焼きの生地の材料として使っている。どら焼きの製造は福島県内の菓子メーカーに依頼した。

 八重山をイメージするミンサー柄と、米の生産が盛んな福島を表す稲穂のイラストが並ぶパッケージのデザインも、生徒たちで考案した。八重山農林高生徒会の砂川堺斗(かいと)副会長(2年)は「デザイン案では両校で意見の食い違いが出たが、うまくまとまった。小野高の生徒たちとも交流を深められたと思う」と充実の表情で話す。

開発したどら焼きをアピールする八重山農林高生徒会の玉代勢元人会長(左)と砂川堺斗副会長=13日、石垣市の八重山農林高校

 玉代勢元人生徒会長(2年)も「どら焼きはおいしくて子どもも好きになる味。若い人も手に取ってくれそうなデザインになっていると思う。15日の販売会はなくなったが、うまくできた」と納得した様子だった。

 八重山農林高では今後、感染症の状況をみながら、2月に開催予定の校内の即売会で販売を目指すという。価格は1個250円(税込み)。

(西銘研志郎)