主要空港ターミナルビル運営会社で売上高1位は?減収ワーストは?【売上高ランキング一覧表】


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那覇空港旅客ターミナルビル(資料写真)

 東京商工リサーチはこのほど、全国の主要空港ターミナルビル運営会社46社の2021年3月期決算を基に売上高ランキングを発表した。那覇空港旅客ターミナルビルを運営する那覇空港ビルディング(NABCO、安里昌利社長)は、55億3604万円で2位だったものの前期比で55・0%落ち込み、21億1031万円の赤字となった。経常損益額では全国ワースト2位となった。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う移動自粛でビジネス・観光需要が激減しており、NABCOへの影響の大きさが浮き彫りとなっている。

 46社の売上高合計は前期比62・6%減の864億1637万円となり、45社が減収だった。

 売上高トップは羽田空港(東京都)を運営する日本空港ビルディング(JTCO)の531億7800万円。ただ前期比で69・5%減収し、経常損益も158億2700万円の赤字で全国ワーストだった。

 売上高上位10社は都市圏へのアクセス手段として航空機利用の多い九州・沖縄、北海道のビル会社が多くランクインした。コロナ禍で定期便欠航などが相次ぎ、これまで乗降客数が多かった空港ほど売り上げに減少幅が大きく、JTCO、NABCO、長崎空港ビルディング、宮崎空港ビルの上位4社が前期比50%以上の減収となった。

 那覇空港の20年度乗降客数は、コロナ流行前の19年と比較して国内線が62・3%減の658万8千人、国際線は全便運休でゼロ(プライベートジェット利用除く)だった。利用客減少に伴いテナント家賃収入や航空会社の施設使用料が減少し、入居企業に対して家賃減免措置を講じた。

 調査は主要空港ビル会社46社の2021年3月期決算を抽出し、分析した。航空部門・非航空部門一体型の空港運営会社は除いている。

(小波津智也)