沖縄コロナ、最大900人が「大阪の感染者」扱いに 医師足りず発生届を依頼


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 県は19日、昨年12月29日以降、新型コロナウイルスに感染した県内居住者最大900人程度が大阪府の感染者として報告されていたと発表した。

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 検査で陽性が確認された場合、医師が診療した上で最寄りの保健所に発生届を提出するが、感染者急増により県内の検査機関の一部が県内で医師を確保できず、大阪の医療機関に発生届の提出を依頼したことが要因。沖縄の実際の感染者は多いことになる。

 県は、両府県で保健所が逼迫(ひっぱく)する中、大阪側から感染者情報を引き継ぐまでに時間を要し、初動の遅れにつながる可能性があるとして、沖縄で発生届を出すよう各機関に依頼している。

 感染者数は現在、大阪府に計上されており、数字の移し替えは「調整中」とするにとどめた。府によると、19日も沖縄県居住者96人の感染が報告された。同府が発表した沖縄県居住者の累計感染者は501人に上り、1日時点の8人から62倍だ。県は900人としており、差異がある。

 一方、県は学校PCRの検体を東京に送り検査を拡充する取り組みを、早ければ20日にも始める。この事業の検査結果は沖縄に報告される。
 (知念征尚)


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