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ビールの文化に衝撃 ヘリオス酒造ヘッドブルワー・松田あゆみ<仕事の余白>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 「ドイツ人ってビール飲んでソーセージとじゃがいもばかり食べてるんでしょう?」。よく質問されることだ。海外からの日本人のイメージがSUSHI・SAKEみたいなものである。ビールを全く飲まないドイツ人だってもちろんいる。が、大体は当たっている。お肉やお魚料理の横にはじゃがいもが茹(ゆ)でたり焼いたり潰(つぶ)したりと、調理法を変えあらゆる形状で出てくる。もちろん美味(おい)しいのだが、白米だったらなぁとよく思ったものだ。

 ビールに至っては衝撃を多々受けた。まず、マクドナルドのメニューにビールがあるのだ。大手のビール瓶がその場で栓を抜かれ、あの紙コップへ注がれる。瓶のまま持ち帰れないか聞いてみたが、それはダメらしい。高速道路のサービスエリアにもビールが売っており、何と病院の売店でも買える。医者から許可が出ている患者は買えるらしい。

 通っていた大学では自動販売機に始まり食堂でも買えた。試験中でも机の上に瓶ビールを置き、飲みながら試験を受ける生徒もいた。余裕があってうらやましいと何度思ったことか。ちなみに真冬はこれがホットワインに替わる。バイエルン地方ではビール=水と考えている人が多く、今でこそ価格は見直されているが、私がミュンヘンに移り住んだ当初はレストランで水よりビールの方が安かった。

 ビールに関するビックリエピソードはまだまだあるのだが、どうやら今回では書ききれなさそうだ。