北中城産パッションフルーツのピューレ人気 飲食店、ホテルに好評、完売


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北中城村産のパッションフルーツで開発した業務用ピューレをPRするノイズ・バリュー社の諸見謝利江プロジェクトマネジャー=9日、那覇市泉崎の琉球新報社

 地域特産品のブランド構築を手掛けるノイズ・バリュー社(那覇市、我喜屋俊二社長)はこのほど北中城村と連携し、村内で生産するパッションフルーツを業務用ピューレとして開発した。2021年10月から村内の飲食店や県外のホテルなどへ販売し、製造した計116パック(1パック500グラム)が完売した。パッションフルーツの十分な供給量を確保することができれば、今年も商品の製造を継続することにしている。

 同社は20年度から北中城村の食材ブランド推進業務を受託し、その一環でパッションフルーツのブランド育成に取り組んできた。同社プロジェクトマネジャーの諸見謝利江氏は「比較的に栽培しやすく種ごと食べられるので、飲食店にとって面白みのあるメニューも開発できる」とパッションフルーツに焦点を当てた理由を説明した。

 事業を受託した20年度から商品開発に成功したが、容器内を確認しにくい包装資材を使用していたため、取引先からは「使いづらい」と不評だったという。結局販路を開拓することができず、市場定着もこぎ着けられなかった。

パッションフルーツピューレを使用してメニュー化された北中城村内の事業者らの商品(提供)

 本年度は加工食品製造などを手掛けるプログレス31(西原町、金城隆子社長)に新たに委託。種の偏りを防ぎ、中身も見やすい包装資材に切り替えて新たに商品化した。改良が功を奏し、飲食店や食品メーカーからは好評を博し完売となった。

 業務用パッションフルーツピューレは5パック入り(7311円)と10パック入り(1万4256円)の2種類。諸見謝氏は「今後行政の事業が終了しても、民間事業として北中城村のブランディングを続けていきたい」と展望を語った。商品の詳細はプログレス31(電話)098(882)8570
 (呉俐君、写真も)