琉球通運(那覇市、喜納秀智社長)は、沖縄発着の生鮮食品など低温輸送が必要な貨物を、途中で積み替えせずに陸海路で一貫輸送する「レール&シップ」サービスを5月から始める。荷物を届ける期間を2日程度短縮でき、輸送効率化によって二酸化炭素(CO2)排出量の削減も期待される。同社によると、県内輸送業では初の取り組みという。
輸送時間短縮で品質確保
琉球通運は、西久大運輸倉庫(福岡市)とともに3年ほど前から常温の貨物を対象にレール&シップを開始した。従来、鉄道と船舶を使った輸送ではそれぞれのコンテナから積み替える必要があったが、積み替えなしで陸海輸送できるようにしている。
新サービスでは丸和通運(東京)の冷蔵・冷凍機能のあるクールコンテナ(15立方メートル)を使用し、温度管理の必要な生鮮食品などにも対象を広げる。庫内温度を20度からマイナス25度まで調整できる。
船内に固定する器具を設置した同コンテナの新型が導入されたことで、一貫輸送が可能となった。
沖縄からはソデイカやクルマエビ、マグロなどの海産物や電照菊などを輸送し、県外からは青果物の輸送などを想定している。
琉球通運の担当者は「リードタイムの短縮が期待される。外気にさらすことなく輸送できるので、より品質を確保して輸送ができる」と話した。
(沖田有吾)