米軍普天間飛行場に飛来している米海軍の垂直離着陸輸送機CMV22オスプレイ1機が12日、後方ハッチを開けた状態で沖縄県宜野湾市の市街地上空を飛行しているのを、本紙記者が確認した。昨年11月に同飛行場所属MV22オスプレイから水筒が落下したことを受け、在沖米海兵隊は機体のハッチを閉めて飛行する対策を示していた。海軍が海兵隊の対策に従っていない可能性がある。
海軍は取材に「通常の運航について話さない」と述べ、海兵隊は「海兵隊機の運航は全て、日本政府と米国の長年の合意に従って行われている」と説明した。CMV22のハッチを開けた飛行について、沖縄防衛局は「承知していない」と回答した。
CMV22は12日午後4時57分ごろ、後方ハッチを開けた状態で、普天間飛行場の北側から着陸した。MV22が後方ハッチを開けて市街地上空を飛行する様子は確認されていない。
CMV22は1月22日に2機が普天間飛行場へ飛来し、同27日から3機に増えた。空母エイブラハム・リンカーン搭載機とみられる。2月14日は嘉手納基地にも飛来した。
宜野湾市によると、水筒落下を受け松川正則市長が昨年11月、海兵隊太平洋基地政務外交部のニール・オーウェンズ大佐に抗議した際、オーウェンズ大佐は「上空を飛ぶ時、ハッチなどを閉めて飛行するように改善を図っていきたい」と話したという。防衛局は事故原因について「引き続き確認中」とした。
(金良孝矢、写真も)