電線地中化の工期が65日→9日に大幅短縮 名護東道路の技術革新を評価 ホープ設計が優秀賞


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ホープ設計が優秀賞を受賞した「2019年度北部国道改築設計業務」の現場。プレキャストブロックを使うことで工期を大幅に短縮した(ホープ設計提供)

 国土交通省は22日、革新的な技術で建設現場の生産性向上を図った企業などを表彰する、2021年度「i―Construction(アイ―コンストラクション)大賞」を発表し、県内からホープ設計(那覇市、高嶺哲夫社長)が優秀賞に選ばれた。

 同社は19~20年にかけて行われた名護東道路建設工事に関連する北部国道改築設計業務に従事。あらかじめ成形した(プレキャスト)鉄筋コンクリートブロックを使うことで、工期を従来工法の65日から9日へと大幅に短縮したことが評価された。

 名護東道路建設工事では、数久田インターチェンジ入り口の橋桁を運ぶ際に、電線が支障となるため地中化する必要があった。ただ、国道58号は交通量が多いため、夜間しか交通規制ができないことから、通常よりも掘削深度を浅くして工期を短縮した。

 掘削を浅くしたためケーブルを保護するには合成樹脂製の管では耐荷重が足りないことから、プレキャストブロックを採用。同ブロックを使用することで短い工期という制約下でも電線の地中化が可能となった。

 同社の担当者は受賞に対し「評価されとてもうれしい」と話した。
 (沖田有吾)