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泊魚市場の機能を糸満漁港へ移転・統合することに合わせて、県漁業協同組合連合会(県漁連)が糸満市内で整備計画を進める水産物1次加工処理施設について、供用開始が当初予定の10月から12月にずれ込むことが26日までに分かった。新型コロナウイルス感染症の影響による、資材の納品遅延などが原因。
県主体で新設する高度衛生管理型荷さばき施設(卸売市場)は予定通り3月末までに工事が完了し、10月中に開設する見通し。仲買業者などは加工処理施設が完成するまでの間、水揚げされた水産物の解体処理は泊漁港内の既存施設や糸満市内の他の施設で行うことになりそうだ。
加工処理施設の工事は3月上旬から中旬に着手する予定で、11月末までの完了を目指す。
県漁連の担当者は、コロナ禍で複数の工場が止まり、資材の納品や設計作業など各所に遅れが出ていると説明し、「各業者も厳しい状況だと聞いている。しばらくの間、関係業者には負担を強いてしまうが理解いただきたい」と述べた。
泊魚市場と糸満漁港は、荷さばき施設の老朽化や不十分な衛生管理が課題だったことから、県と県漁連は糸満漁港整備事業を進めてきた。荷さばき施設に隣接した場所に加工処理施設を設置することで、マグロなど水産物の鮮度を維持したまま加工できるようにするほか、加工までの作業を一貫して行うことで出荷までの流れもスムーズに行えるようにする。
(当銘千絵)