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亡き妻へ伝えたい感謝 赤マルソウ代表取締役社長・座間味亮<仕事の余白>


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 最後に感謝を伝えたいのは48歳という若さで天国に旅立った妻である。まさかこんな人生が待っているとは思いもせず、まさかこんな別れ方なのかと不思議な感覚がある。25年連れ添った。私の人生は妻の支えがあったからこそ、辛い思いも沢山させたが私を懸命に支えてくれた。

 約2年間の闘病生活、妻は辛い顔を見せず逆に私に気を遣ってくれた。亡くなるわけがないと2週間前まで信じていた。楽しい2年間であった。東京の病院にも通いながらエンタメやグルメ・ショッピングと妻の行きたいところを巡り海外旅行もした。救いは子供達が大人になっていたことだ。特に娘は渡航先から戻り共に看病をしてくれた。一番の救いは義理の母だ。看護師だったために心得があり、沖縄に長期滞在し最後まで看病してくれた。妻は最初の頃は私の名前をよく呼んでいたが、最後は「かあちゃんがいい」と、子供に戻っていた。本当に義理の母には救われた、感謝に尽きない。

 しばらく出社できないと管理職に伝えると、「社長来なくても大丈夫ですよ」。約1カ月会社を休んだ。妻も普段や闘病中も「社員のおかげだね」と感謝していた。病院の先生や看護師の方々にも感謝したい。妻は亡くなる直前に枕もとで子供達に「どちらかがお父さんと一緒に居てね、どちらかがお父さんと一緒に仕事してね」と言い残した。妻と天国で再会するのを楽しみにしている。すべてが感謝だ。