竹富町発注の海底送水管更新工事を巡り、町長の西大舛高旬(にしおおますこうじゅん)容疑者(74)=石垣市=と、落札したJFEエンジニアリングの社員など計6人が逮捕された官製談合事件で、西大舛容疑者は業者から数千万円の金銭を受け取った趣旨の供述をしていることが、4日までに関係者への取材で分かった。
関係者によると西大舛容疑者は「いくらもらったのか、思い出せない」などと供述し、時期など詳細は明らかにしていない。県警特別捜査本部は入札情報の漏えいの見返りに金銭の授受があったとみて近く収賄容疑で再逮捕する方針を固めた。
関係者によると、県警は西大舛容疑者の関係先の家宅捜索で数百万円に上る現金を押収。現金授受は複数回にわたって行われ、数千万円になったとみられる。業者側の容疑者も政治資金として供与したことをほのめかす供述をしている。
西大舛容疑者が代表を務める政治団体「自由民主党竹富町支部」と「西大舛高旬後援会」が2021年に県選管に届け出た政治資金収支報告書を本紙が調べたところ、いずれも収入は0円となっていた。支部の収支報告書は11年から政治献金に関する記載はない。県警は西大舛容疑者が受領したとされる数千万円が入札情報漏えいの見返りとして支払われた賄賂に当たるのかなど調べを進めている。
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