派生オミクロン「BA・2」沖縄で初確認 感染力1.4倍、2人から検出(3月6日朝)


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 沖縄県は5日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の派生型で感染力が従来のオミクロン株より1・4倍高いとされる「BA・2」が県内で初めて確認されたと発表した。中部と南部の保健所管内で計2人見つかっており、感染症対策課の嘉数広樹課長は「『BA・2』が市中で広がっている可能性は否定できない」と、さらなる感染拡大を懸念した。5日の新規感染者は900人で、前週の同じ曜日と比べ9日連続で増加した。 

 「BA・2」は、県衛生環境研究所が採取した48検体をゲノム解析した結果、4日に判明したという。1日に感染が確定した中部保健所管内の50代男性と、2月25日に確定した南部保健所管内の20代男性の施設職員で、いずれも軽症という。

 20代男性は県が行うエッセンシャルワーカー対象の定期PCR検査で感染が確認されたため、関連する職員も調査するという。

 現在、保健所が2人の県外往来歴や来訪者との接触などを調査中だ。県は今後、県衛生環境研究所のゲノム解析を週2回、96検体に増やすなど検査体制を強化するという。

 嘉数課長は「かなり警戒しないといけない状況になっている」と述べ、県民には「3密」回避などの基本的な感染防止対策とともに、ワクチン接種を呼び掛けている。(嘉陽拓也)