文科省「誤りと言えず」 教科書検定、「10・10空襲」の見解


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文部科学省(資料写真)

 清水書院「日本史探究」で、「最初の無差別攻撃」は1945年3月10日の東京大空襲と記載したことについて文科省は「アメリカ軍の空爆は当初、軍需工場を目標としていた。その攻撃方針を転換した後、初めて無差別攻撃したのが東京だという理解だ」と説明した。

 10・10空襲は、当時の日本政府が中立国だったスペイン政府を通じて、12月9日付の覚書を米政府に送り抗議している。第4、第5次攻撃は「無差別の攻撃を加えて平和的人民多数を殺傷」と非難した。このことについて文科省は「どちらが最初というのを検定の仕組みの中で判断しているわけではない」「国の方針として確定させる意図はない」と答えた。
 (嘉数陽)