フローレンスの挑戦に学ぶ 民間から社会課題を解決する方法<おきなわこども未来ランチサポートシンポジウム>


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駒崎弘樹氏

 おきなわこども未来ランチサポート(実施主体・琉球新報社、おとなワンサード、日本郵便沖縄支社)と、OKINAWA SDGsプロジェクト(OSP、事務局・琉球新報社、うむさんラボ)が18日に那覇市の琉球新報社で開いた第2回おきなわこども未来ランチサポートシンポジウムは、認定NPO法人フローレンス(東京)の駒崎弘樹代表が、社会を変える働き掛けを自身の経験から説明し、他の登壇者と子どもや家族への支援の今後を考えた。詳しい内容を紹介する。

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<基調講演>課題から制度動かす 駒崎弘樹氏 認定NPO法人フローレンス代表

 ベビーシッターをしていた母のお客さんの中に、子どもが熱を出して会社を休んだらクビになってしまった人がいた。当たり前のことをして職を失うのはだめだと思い、フローレンスを立ち上げて訪問型病児保育を始めた。地元の東京都江東区から始め、今は首都圏に広がった。

 育休明けの社員が子どもを保育園に預けられず、会社に戻れないことがあった。この子のために保育園をつくろうと思い、役所に聞いたら、園児が20人以上いないとつくれないという。20人の根拠を厚労省に聞いたら、担当者も知らなかった。20人未満の保育園をつくろうと思い、政治家に相談したら、試験的事業ができ、都市再生機構(UR)の部屋に9人の保育園ができた。大成功し、小規模認可保育所が制度化され、全国5千カ所に広がった。医療的ケア児を預かれる保育園もつくった。医療的ケア児を法律で位置づけ、支援法もできた。

 双子用ベビーカーは都バスに乗れないという問題に一人の社員が取り組んだ。ネットでアンケートを取り、知事に持って行った結果、バスに乗れるようになった。普通の社員でも変えられる。

 課題から事業を立ち上げてモデルケースをつくり、政治家や官僚に伝えて制度やルールを変え、全国的に課題を解決する。すごいと思われるが、やり方を踏襲すれば誰でもできる。沖縄でやっていることも全国に伝えてほしい。みなさんの努力が全国に広がれば、日本全体の子ども、社会が救われる。

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