社会

沖縄からSDGs


世界が取り組むSDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)の達成へ、琉球新報も「自分たちにできること」への一歩を踏み出しました。

SDGsにかかわる日々の話題を分かりやすく伝えるほか、毎月1回、沖縄の現状や取り組み事例を紹介します。

沖縄、世界の未来を見つめて、私にできることを一歩ずつ。



手を取り合って 優しい沖縄へ


 猛暑に深刻な台風や豪雨災害。日々の暮らしさえままならない貧困と格差。ウナギなど天然資源の減少…。「このままではいけない」と地球の未来に危機感を持った国際社会は2015年、持続可能な開発目標(SDGs)を国連で採択した。そこには、子どもや孫、その先の世代まで安心して暮らせる世界に変革していくために、いま私たちが取り組むべき課題が挙げられている。

 世界の国々はそれより前から、地球の未来を考える国際的な話し合いを続けてきた。00~15年には貧困や初等教育など8つの目標を掲げたミレニアム開発目標(MDGs)があった。ここで達成できなかった課題や含まれなかった課題を取り入れて、2030年までの新たな目標としたのがSDGsだ。

 MDGsとの大きな違いは「途上国の問題」と限定せず、気候変動や格差拡大など世界のほとんどの問題と関わる広く大きな課題を盛り込んだことだ。経済、社会、環境のどの課題も互いに関連し、単独では解決は難しい。これらを統合的に捉え、先進国を含むすべての国の、政府も市民も企業も含めた「みんな」で取り組むことを掲げており、沖縄の私たち一人一人も重要なプレーヤーだ。

 世界では、欧米を中心に環境(E)、社会(S)、ガバナンス(企業統治=G)への取り組みを判断材料にする「ESG投資」が拡大している。日本の経団連も17年、企業行動憲章にSDGsの達成を掲げ、経済成長などに人権尊重や働き方改革を加えた。社会問題を解決しなければ経済発展も実現しないという考え方の下、社会への影響力が大きい企業もその姿勢を転換しつつある。

 SDGsのキーワードは「誰一人取り残さない」。一人一人の参加で世界を変える取り組みが始まっている。

 


























じゃあどうすればいい?
できることから始めよう!

 「そんなことを言われても、何をすればいいのか分からない」「新しいことを始める余裕なんてどこにもない」。とまどう心の声が聞こえてくる。しかし私たちの足元には、これまでも地域の魅力を守り育て、子どもや孫たちが住み続けられる地域づくりに取り組んだ、たくさんの蓄積がある。

 食べ残しやごみを減らすこと、海への赤土流出を防ぐこと、隣人と思いや意見を交わすこと、地域で世界で起きていることを知ること。私たちの暮らしは世界につながり、持続可能な世界をつくる要素は日常の中にいくらでもある。

 SDGsには「貧困をなくそう」「働きがいも経済成長も」「気候変動に具体的な対策を」といった17の目標がある。それぞれの目標には、その具体的な目標を定めた合計169の「ターゲット」がある。

 例えば「目標1」の「貧困をなくそう」には「2030年までに各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる」など7つのターゲットがある。

 沖縄県では2015年度の調査で子どもがいる世帯の貧困率、いわゆる子どもの貧困率が29・9%と分かった。これを受けて沖縄子どもの未来県民会議は30年までに10%を目指す目標を16年に掲げた。これが実現できれば、少なくとも子どもの貧困についてSDGsも達成できることになる。

 地域の取り組みが、世界につながっていく。









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