復帰50年、新入社員が新たな一歩 各社で入社式 若い人材に期待を込め


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入社式で社訓を「黙読」で確認する金秀グループの新入社員=1日、西原町のエリスリーナ西原ヒルズガーデン

 沖縄の日本復帰から50年を迎える2022年度が始まった1日、県内各地で新入社員が新たな一歩を踏み出した。新型コロナウイルスの影響が2年以上続き、ロシアのウクライナ侵攻で先の見通せない状況下、各社の経営陣は若い人材の柔軟な発想に期待を込めた。

 コロナ禍で迎える3度目の入社式となり、各企業は本年度も参加人数を絞り、社歌は斉唱せず「静聴」、社訓は音読せず「黙読」とするなど、感染防止対策を徹底した。

 創業75年となる金秀グループは、西原町のエリスリーナ西原ヒルズガーデンで合同入社式を開いた。グループ10社に計95人が入社し、金秀鉄工の崎原盛那さん(22)が「一日でも早く役に立つ人材になれるよう、若さとチャレンジ精神をもって何事にも全力投球でぶつかる」と意気込んだ。

 エネルギー業界では、脱炭素社会の到来や資源価格の高騰といった経営環境の厳しさを経営陣と新入社員が共有し、組織一丸で時代の変化に立ち向かう決意を確認した。

 りゅうせきグループでつくる「りゅうせきネットワーク会議」は計95人を採用した。浦添市内で開いた合同入社式で、金城克也議長は石油製品の需要減を見据え事業構造を変えていく必要があるとして「フレッシュな考えで、柔軟な発想で変化に対応できる会社づくりに取り組んでもらいたい」とエールを送った。

 復帰に伴い設立された沖縄電力は創業50年を迎え、本年度は24人が入社した。入社式で、宜保あかりさん(24)は「節目の年に入社する社員として次の50年を築いていけるよう、地域とともに、地域のために最大限努力していく」と強調した。

(當山幸都)