糸満市が医療ケア児の実態調査 日常生活の要望把握へ


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糸満市役所

 【糸満】たんの吸引や人工呼吸器など医療ケアを日常的に必要とする医療的ケア児の実態を把握するため、沖縄県糸満市は30日までインターネットや記述用紙で調査を実施している。市在住の医療的ケアが必要な18歳未満の児童とその家族が対象。全50問の設問では、日常生活の困り事や医療福祉サービスの利用状況、要望などを尋ねる。市は調査結果を踏まえ、今後の施策や支援を検討する。

 市が福祉サービスの申請ベースで把握している医療的ケア児の該当者数は、3月25日時点で21人だった。

 2021年施行の医療的ケア児支援法を機に取り組まれた。医療技術の進歩によりケア児は過去10年で倍増。全国に2万人弱(20年度)と推計されるが、退院後の環境づくりや保護者の過重負担が課題になっている。

 全国39の都道府県でケア児の相談対応や関係機関との調整を担う支援センター設置が進むが、沖縄県はまだ準備・検討段階と遅れている。

 今回の調査に関する詳細は市ホームページまたは市社会福祉課障害福祉係まで。(電話)098(840)8103。 (比嘉璃子)