沖縄県沖縄市宮里の路上で1月27日、バイクで走行中の男子高校生(17)と、沖縄署の男性警察官(29)=当時=が接触し、高校生が右眼球破裂などの重傷を負った問題で、県警捜査1課は21日、警棒からは高校生のDNA型が検出されたと明らかにした。
高校生のけがは男性警察官が所持していた警棒に接触したことによる負傷と発表。あらゆることを念頭に、専門的な見地から真相解明に努めるとしており、男性警察官に一定の過失があった可能性も視野に、立件に向けて捜査を進める。
高校生の親族は20日、県警捜査員から捜査状況の説明を受けた。
暴走行為警戒中だった男性警察官が、路地でバイクに乗った高校生と警棒を手に持った状態で接触。高校生が重傷を負った。
約3カ月が経過した21日、県警は報道各社に捜査の中間報告を行った。県警によると、科学捜査研究所の分析の結果、警棒に付着していたDNA型と高校生の型が一致した。因果関係などから、高校生は警棒に当たり右目を負傷したと特定した。発生から約3カ月が経過しての発表となったことについては、専門的な見地を含め、所要の捜査に時間を要したとしている。
県警はこれまで、警棒や着衣などの詳細な鑑定を進めたほか、今月上旬には、現場でバイクを走行させ視認性などを確認する再現実験を実施した。発生当時、男性警察官が職務質問のために、走行中のバイクを止めた行為が適正な職務に当たるのかなど専門家の意見も取り入れ、最終的な判断をする方針。
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