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渋滞緩和へ沖縄自動車道のさらなる整備進む 観光地としての交通体系へ<けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄本島では陸上交通の多くを自動車に依存しており、著しい交通渋滞が発生しています。特に国道58号線における道路混雑時の旅行速度は三大都市圏(東京23区、大阪市、名古屋市)と同等の低い水準にあります。このような一般道の混雑緩和のため、沖縄自動車道ではさまざまな整備事業が行われています。

 沖縄自動車道は沖縄振興開発計画に基づき、本島中南部都市圏と北部の名護市とを結ぶ自動車専用道路として計画され、1975年に名護市からうるま市までの北部区間25・9キロが一般有料道路として開通しました。うるま市から那覇市までの南伸道31・4キロは高速自動車道として87年に供用開始、併せて北部区間が高速自動車国道に編入されました。

 2000年には沖縄自動車道と那覇空港を結ぶ那覇空港自動車道が開通し、現在は南風原町を起点とし南城市知念までの高規格道路である南部東道路の整備(南城大城IC⇔南城佐敷・玉城ICは開通済)が進められています。

 一般道の混雑緩和と利用促進のため、沖縄自動車道は料金割引措置(全線35・5%割引)が23年3月末まで適用されています。また、西原町幸地で進められている幸地インターチェンジ(仮称)整備事業により、さらに利便性が向上される予定です。

 沖縄県が策定した新広域道路交通ビジョンでは世界水準の観光リゾート地にふさわしい魅力的な交通基盤を実現し、渋滞がなく全ての人に優しいつなぎ目のない、シームレスな交通体系を目指しています。

(沖縄銀行美里支店支店長 青木淳)