【ちむどんどん第19話】お金を巡る実際の「極秘」事項とは… 朝ドラ「ちむどんどん」キーワード集【ネタバレ注意】


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銀行へ通貨交換に訪れる人々=1972年

 ちむどんどん第19話では、料理大会「ヤング大会」が幕を開け、暢子(黒島結菜)アイデアの沖縄そばで、山原高校がライバル校の料理部としのぎを削ります。しかしその頃、兄・賢秀(竜星涼)が、”極秘の通貨交換”を利用するという怪しげな投資話に、母・優子(仲間由紀恵)を巻き込んでいました。

 

 復帰前、沖縄では極秘の「通貨交換」ではなく、「通貨確認」が極秘裏に進められました。当時、ニクソンショックの影響で1ドル=360円から目減りした分、沖縄の人々が不利益を被らないよう、日本政府が復帰時に補てんする方針が決まりました。過不足なく補てんするため、琉球政府は1971年10月9日、県民の現金や預貯金のドル資産を確認する「通貨確認」を実施しました。

 

 琉球政府は極秘裏に日本側との折衝を重ね、10月8日早朝に「通貨確認」の了承を得ました。同日午前、屋良主席が電撃的に記者会見を開き、翌日に通貨確認を実施すると発表。投機ドルの流入阻止のため、県内全ての金融機関に即座の業務停止を命じました。

 

 通貨確認は、沖縄各地の銀行や公民館など357カ所で実施され、現金や預貯金の額を申告するため、ドル紙幣を手にした多くの住民が長蛇の列をなしました。窃盗被害が続出するなどの混乱も見られたようです。

 沖縄の施政権が日本に返還された72年5月15日の交換レートは、1ドル=305円まで円高が進んでいました。


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