玉城デニー知事は12日、県庁で会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大が高止まりし、入院調整に困難が生じつつあるとして、13~26日の2週間、沖縄本島圏域と宮古圏域に「コロナ感染拡大警報」を出すと発表した。10代の感染者が多いことから、子どもへの感染対策の徹底を呼びかけた。県内では12日、新たに2330人の新規陽性者が確認された。初めて3日連続で2千人を突破。これまでにない感染拡大が起きている。
玉城知事は12日に開いた対策本部会議で「まん延防止等重点措置」の検討を求める声もあったと明らかにした上で、16日にも専門家会議を招集して対策を検討するとした。
一方、玉城知事は15日に宜野湾市の沖縄コンベンションセンターに約1400人を招いて開催する復帰記念式典は予定通り実施するとした。「今日の段階では感染防止対策を徹底し、人と人との距離を2㍍空け、換気もしながら開催するように準備を進めている」と述べた。
同日の対策本部会議で決定した警報では、大型連休以降に確認された新規感染者は年代別で10代が最も多いとして、登校前の体調管理や部活動時のマスク着用徹底などを呼びかけた。
玉城知事は「(県外からの)移入例や飲食で感染した割合はかつてのように伸びていない。そことは全く関係ない所で感染が広がっている」と説明した。その上で、ワクチンが打てない子どもの感染から入院リスクが高い高齢者らへ拡大すれば「病床不足により、一般の医療にも深刻な影響を与える」と指摘した。
(梅田正覚)