県内地銀グループ3社(琉球銀行、おきなわフィナンシャルグループ=OFG、沖縄海邦銀行)の2022年3月期連結決算が13日に出そろった。3社合計の連結経常利益は前期比31・6%増の169億5300万円、純利益は同36・7%増の113億3100万円だった。売上高に当たる経常収益の合計は、前年同期比1・5%減の1202億2600万円だった。
預かり資産残高増加
新型コロナウイルスの影響が続く中、連結の経常利益ベースで琉銀と、沖縄銀行を傘下に置くOFGが減収増益、海銀が減収減益だった。
3社とも債権回収ができなかった場合に備える「一般貸倒引当金」など与信費用の計上が利益の増減に影響する形となった。
コロナ禍を背景とする資金需要の減退により、銀行3行とも事業性の貸出残高は減少した。利回り低下で貸出金利息も伸び悩んだ。
一方で、投資信託や生命保険といった「預かり資産」の残高はいずれも増加し、手数料収入が収益源の一角を占めている。
銀行単体の本業のもうけを示すコア業務純益は琉銀、海銀で増加し、3行合計は5・8%増の168億3800万円だった。
3社の連結の総資産は合計で同7・7%増の6兆7929億円、総資金量の合計は5・3%増の5兆7484億円、総融資量は2・3%増の4兆756億円だった。
OFGは昨年10月設立のため、21年3月期は参考として沖銀グループの連結業績と比較した。
(當山幸都)