テニス、沖尚の我謝と水口が男女シングル頂点 ダブルス男女も沖尚が制す 県高校総体


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 沖縄県高校総合体育大会は25日、先行競技のテニスが奥武山総合運動公園庭球場で行われた。男子シングルスは我謝慎(沖縄尚学)がタイブレークの末、9-8で谷口結風(同)を破った。女子は水口由貴(沖縄尚学)が8-6で堀江菜実(同)を退け頂点に立った。男子ダブルスは我謝・谷口(沖縄尚学)、女子ダブルスは堀江・友寄愛加理(同)が制した。

我謝・谷口組 接戦制しV

男子ダブルスで優勝した沖尚の我謝慎(右)と谷口結風ペア=25日、那覇市の奥武山公園庭球場(小川昌宏撮影)

 沖縄尚学勢の顔合わせとなった男子ダブルス決勝は、両者が競り合いタイブレークに持ち込まれた。最後は3年生ペアの我謝慎と谷口結風が、2年生ペアの仲間望と大城琉翔を9―8で退け、先輩の意地を見せた。

 序盤、ブレークを許し流れを失った我謝・谷口。一時は1―4とリードされるが、鋭角にボレーを決めて追い付いた。ここから一進一退の攻防が続いたが、最後は「自分たちがいつもやっているものをやる」(我謝)と集中し、相手の連係が乱れた隙にスマッシュを打ち込むなど、貫禄を見せつけた。

 我謝は「県大会でこんなに競ったことがない。マジで緊張した。(勝てて)最高だった」と感無量な様子。谷口は「油断もあった。プレッシャーのない2年生ペアは怖かった」と後輩の成長ぶりもたたえた。

 シングルス決勝では、激しい戦いを展開し、2人の間に張り詰めた空気もあった。しかしダブルスになると一転、絆の強い相棒同士に。接戦を制して頂点に立ち、大きなハイタッチを交わしてこれまでにない喜びを分かち合った。
 (金良孝矢)

ショット打ち分け翻弄 1年生水口、憧れの先輩破る

女子シングルスで優勝した沖尚の水口由貴

 沖縄尚学1年の水口由貴が、女子シングルスで強敵の先輩らを倒して頂点に立った。試合中は派手に喜びを表さなかったが、「優勝できると思っていなかったので、すごいうれしい」とコートの外で安堵(あんど)感をにじませた。

 決勝は同じ福岡出身で、憧れの先輩である堀江菜実(同3年)との対戦。本調子ではなかったという相手に水口は全力で立ち向かった。

 ラリーが単調にならないよう、スピンとフラットを打ち分けて翻弄(ほんろう)してリード。中盤から猛追されるが、丁寧にコースをついて逃げ切った。

 初めて先輩から奪った勝利をかみしめつつ、「次は万全な時に勝てるようになりたい」と気を引き締めた。
 (金良孝矢)

堀江・友寄組 ラリー戦制す 伸び伸びプレーで全国切符

女子ダブルス決勝 優勝を決め、抱き合って喜ぶ沖尚の堀江菜実(奥手前)と友寄愛加理(奥)

 沖尚の堀江菜実と友寄愛加理が、高校最後の県総体で伸び伸びとプレーした。2人とも直前のシングルスで後輩に敗れて悔しい思いをしていた。決勝は「楽しくやろう」と気持ちを切り替え、全国への切符を手にした。

 堀江は1週間前のトレーニングで右足首をねんざし全治6週間。応急処置を施しコートに立った。「立てていることに感謝」しながらも強烈なボレーを打ち込んだ。堀江が動けない部分は友寄がカバーしてラリー戦を制した。

 前回の試合は大差で敗れた相手に勝利し、抱き合って喜んだ。

 全国へ向け堀江は「周りに感謝するプレーがしたい」と語り、友寄は「力を付けていい結果を出したい」と意気込んだ。
 (金良孝矢)