世界自然遺産の島・西表にオオヒキガエル 特定外来生物2年ぶり捕穫 生態系に悪影響の恐れも


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西表島で捕獲されたオオヒキガエル=7日、竹富町西表島(西表自然保護官事務所提供、堀井大輝さん撮影)

 【西表島=竹富】環境省西表自然保護官事務所は10日、竹富町西表島の県道で、特定外来生物、オオヒキガエルの雌の成体1匹を捕獲したと発表した。西表島でオオヒキガエルが捕獲されたのは2年ぶり。

 オオヒキガエルが見つかったのは、7日午後8時15分ごろ。西表島船浦地区の県道上でシロアリを食べているところを、外来カエルをモニタリングをしている現地調査員が捕獲した。

 西表自然保護官事務所によると、オオヒキガエルは中南米原産の大型のカエルで、サトウキビの害虫駆除目的で日本に移入された。だが生態系に悪影響を及ぼす可能性があることから、環境省では外来生物法に基づく特定外来生物として、飼育や保管、運搬などを禁止している。全長は8~15センチ程度で、西表島在来のカエルより大きく、背中のイボが特徴だという。

 西表自然保護官事務所は、オオヒキガエルの姿を見たり鳴き声を聞いたりした場合には、同事務所まで連絡するよう呼び掛けている。連絡先は(電話)0980(84)7130。

(西銘研志郎)