重量挙げ男子81キロ級 興南の赤木がトータル県高校新記録 県高校総体


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男子81キロ級、ジャークで大会新記録の135キロを挙げる興南の赤木力樹=29日、糸満高校体育館(ジャン松元撮影)

 県高校総合体育大会は29日、各地で20競技を行った。重量挙げの学校対抗は男子が糸満、女子は嘉手納が制した。男子81キロ級の赤木力樹(興南)がスナッチ115キロ、トータル250キロでそれぞれ県高校新記録を樹立した。

ジャーク修正し全国V目指す

 ジャーク3本目。決めればトータル県高新、ジャーク大会新となる135キロに臨む赤木力樹(興南)。バーベルを差し上げる瞬間に右膝がぐらついたが顔を真っ赤にして耐えてみせた。電光掲示板に成功の白ランプが三つ並ぶと、湧き上がる拍手とともに赤木の笑顔がはじけた。

 「全国総体で優勝を狙うプランがある」と語るその一歩を、自身が重視する全試技成功の形で実現したが、ジャークのフォームは未完成だ。3月の全国高校選抜大会では、ジャークで差し上げる瞬間にうまく体を沈み込ませる感覚をつかめず5位に終わった。今大会までに高重量の練習で追い込みながら精度を高めてきたが、2本目で手応えを得られず、けが防止や九州、全国を見据えて3本目に設定していた140キロの挑戦を控えた。

 具志頭中のころにボディービルに夢中になり、興南へ進学後に重量挙げの道へ進んだ。学校には部がないため糸満高に通い練習に励み、オリンピアンの平良朝治氏からも指導を受けており、筋肉量増加とともに積み上がる自己記録更新の手応えが競技の原動力となっている。「自分は着実に伸びるタイプ」と自信を見せる赤木。高校最後の夏は「やるからには優勝が目標」と、ジャークを修正して全国の頂点を目指す。
 (嘉陽拓也)