沖縄物産企業連合(那覇市、羽地朝昭社長)は30日、2022年2月期決算を発表した。売上高は前期比7・4%増の29億7445万円、経常利益は同70・3%増で6112万円となり、2期ぶりに増収増益となった。新型コロナウイルス禍が続く中、県外向け販路拡充の取り組みが奏功し、業績回復につながった。2001年の創業以来初の増配も実施している。
売り上げの大部分を占める卸事業部の売上高が前期比3・8%増の22億949万円となった。コロナ禍による県内観光客の減少で大打撃を受けたが、県外の大都市圏営業所の販売強化に集中した。店舗事業部は巣ごもり需要の取り込みや既存店舗の活性化を図り、新規出店効果も相まって売上高は同19・6%増の7億6496万円だった。
全体の売上高はコロナ禍前の19年比では4・6%減だったが、経費削減などにも取り組み経常利益は過去最高となった。
来期の予測は売上高31億円、経常利益6200万円を見通している。羽地社長は「今年は復帰50年やNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の効果で第1四半期の業績が19年度を上回っている」と話した。
役員人事は、社外取締役に沖縄ハム総合食品会長の長濱徳勝氏(72)を選任した。決算や人事案は27日開催の定時株主総会で承認された。
(小波津智也)