ハンド 興南男子が18連覇 女子はコザが29年ぶり頂点 県高校総体


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 県高校総合体育大会は31日、各地で8競技を行った。ハンドボール男子は興南が18年連続34度目、女子はコザが29年ぶり6度目の栄冠をつかんだ。


興南、再延長の激戦制す 「常勝」の看板死守
 

男子決勝 興南―那覇西 再延長後半、シュートを決める興南の大城凌駕=31日、豊見城市民体育館(小川昌宏撮影)

 再延長の後半。センターラインを超える那覇西の高いマンツーマンディフェンスに攻めあぐねていた興南の脚が動いた。センターの大城凌駕が鋭く切り込む。「ここが踏ん張り時だ」。右サイド、カットインで連続得点するなど、劣勢からの劇的な逆転勝利で「常勝」の看板を死守し、18連覇を達成した。

 後半の終盤、カットインやロングシュートで連続得点を許し、流れを持っていかれた。興南も譲らず、167センチの下地侑帆が残り40秒で相手ディフェンスの脇下からの技ありのシュートを突き刺す。勝負ありと思われたが那覇西も食らい付き、終了ブザーと同時に失点して延長戦に突入した。

 延長でも決着がつかず、迎えた再延長。照屋喜隆監督は「気持ちで負けるな」と送り出した。横一線の手堅い守りから徐々にリズムを取り戻した興南は「らしさ」を取り戻す怒濤(どとう)の波状攻撃。「この試合に集中した」という2年のGK石田龍ノ介の好セーブも光り、粘るライバルを引き離した。

 3回戦で負傷しベンチからげきを飛ばした中島大智主将は「連覇のプレッシャーもあったが、気持ちを切らさず集中しようと声を掛け合った」と、全国制覇に向け飛躍を誓った。照屋監督は「守備も攻撃も連動性を高めるためによりハードワークが必要だ」と課題を挙げた。

(松堂秀樹)