しぶき高く 豊漁願う 沖縄県南城・奥武島でハーリー


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雨が降りしきる中、ハーリー船に乗って力強いかいさばきを見せる東西のこぎ手たち=2日、南城市玉城奥武島

 旧暦5月4日(ユッカヌヒー)の2日、沖縄県南城市玉城の奥武島ではハーリー行事の奥武島海神祭が行われた。例年、多くの訪問客でにぎわうが、新型コロナウイルス感染症により、区民らのみで開催した。雨が降りしきる中、こぎ手たちが息の合った勇壮なかいさばきを見せ、豊漁と航海安全を願った。

 奥武島の本バーリーは東(あがり)と西(いり)に分かれて競い、御願(うがん)バーリーやこぎ手が橋から飛び込んで始まる流れ船など7番勝負で勝敗を決めるが、今年は規模を縮小し、御願バーリーと上がりバーリーのみが行われた。御願バーリーでは東、上がりバーリーでは西がそれぞれ勝利し、引き分けとなった。

 東のハーリー船をこいだ大城直也さん(46)は「島にとって大事な行事ができたことは本当に良かった。来年はにぎやかに開催したい」と期待した。 (金城実倫)