沖縄戦で犠牲になった児童生徒、教職員らを追悼する第69回教育関係戦没者慰霊祭が4日、那覇市の県教育会館で開かれ、遺族ら70人が戦没者の冥福を祈った。
会館内にある慰霊碑には、米潜水艦の攻撃を受けて沈没した対馬丸に乗っていた犠牲者878人を含む7610人の名前が刻まれている。
県教育会館理事長の上原邦夫さんは式辞で、ロシアのウクライナ侵攻に触れ「無残に命を奪われる様子に、77年前の沖縄戦を重ねてしまう。子どもたちの未来が平和であるように、再び戦争を起こさないことをここに誓う」と、非戦への思いを新たにしていた。
県遺族連合会副会長の我部政寿さんは、宮城篤正会長の追悼文を代読し、「私たちが享受している平和は、先人たちの大きな犠牲の上にあることを改めて心に刻む」と語り、沖縄戦体験者の減少に危機感を強め、後世への継承の必要性を強調した。 (嘉数陽)