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復帰後の沖縄観光の推移 入域客数、収入共に20倍超<けいざい風水>


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 沖縄県は2022年5月15日に本土復帰50周年を迎えました。低い1人当たりの県民所得や高い失業率、偏る産業構造などの課題を抱えているものの、復帰以降の人口増加を背景に、社会資本整備が進み、県内総生産や就業者数も年々増加しました。

 沖縄県は亜熱帯海洋性気候のもと、世界自然遺産登録が決定したやんばるなどの恵まれた自然と、琉球王朝時代や米国統治下時代などを経た独自の歴史や文化を有し、国内有数の観光リゾート地として発展してきました。

 入域観光客数は1972年の44万人から順調に推移し、2008年には600万人を超えました。その後、リーマンショックや東日本大震災等の影響により伸び悩みの時期もありましたが、13年以降7年連続で過去最高を更新し、19年には1016万人となり暦年で初めて1千万人を突破しました。

 観光収入についても、1972年の324億円から入域観光客数と概ね同様の推移を経て、2019年には7483億円を計上するまでに発展しました。

 その後、新型コロナウイルスの感染拡大により、現在まで沖縄の観光産業は厳しい状況が続いていましたが、今年のゴールデンウイーク頃から国内観光客も増加傾向にあり、また、6月には航空便の国際線の再開も予定されるなど、沖縄県にとって観光関連産業に明るい兆しが見えてきたと感じます。

 新型コロナウイルス感染防止を徹底しつつ、安心安全で快適な観光地としてさらなる発展に期待したいです。

(沖縄銀行東京支店支店長 大城晃)